研究課題/領域番号 |
16K15735
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石橋 達朗 九州大学, 大学病院, 特任教授 (30150428)
|
研究分担者 |
池田 康博 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20380389)
吉田 茂生 久留米大学, 医学部, 教授 (50363370)
村上 祐介 九州大学, 医学研究院, 助教 (50634995)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 網膜色素変性 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
実験テーマ1「プロテオミクスを用いた網膜色素変性(RP)患者の硝子体内に存在するバイオマーカーの探索」については、黄斑上膜を合併したRP患者6例と特発性網膜上膜患者3例を対象として、手術時に採取した硝子体の解析を実施し、ターゲット・タンパク群として14個のタンパク・スポットを選定できた。その後の解析により、RPの病期の進行に伴い濃度が上昇するタンパク、ならびに濃度が低下するタンパクをそれぞれ複数個同定できたので、2017年度の臨床眼科学会で「網膜色素変性患者の硝子体タンパクのプロテオミクス解析」という演題名で成果を報告した。研究期間を延長して更なる患者サンプルの解析を実施し、新たに複数のターゲット・タンパクを同定できた。現在、最終的な解析を実施中である。 実験テーマ2「プロテオミクスを用いたRP疾患モデル動物の網膜内に存在するバイオマーカーの探索」については、研究期間中に十分な動物実験ができず、特記する成果が得られなかった。 実験テーマ3「RP患者の前房水中に存在するバイオマーカーの探索と視機能の相関」については、抗酸化酵素であるSOD3の活性がコントロール患者に比較して、RP患者の前房水中で有意に低下していることが明らかとなったが、RP患者における視機能との有意な関連が認められなかった。研究期間を延長してサンプルを追加収集したが、最終的に有意な関連までは確認できなかった。現在、血清中の抗酸化酵素と視機能の関連も追加で検証中であり、視機能と有意な関連を示すバイオマーカーの候補が同定できている。
|