敗血症でのHistone濃度の推移とトロンボモデュリン(TM)によるHistoneの中和作用についてラット腹膜炎敗血症モデルを用いて検討した. Histone濃度はTNF-αに遅れて上昇し,TMにより拮抗した.レクチン様ドメインのない断片化TM(fTM)ではTMのHistone濃度軽減作用が消失した.敗血症ではHistoneがやや晩期に上昇し,レクチン様ドメインを有するTMにより拮抗されることが明らかとなった.生理活性物質であるTMはレクチン様ドメインが敗血症によるHistone濃度上昇を抑制と関連する可能性が考えられ,新しい治療薬の開発の論理的根拠となる可能性が示唆された.
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