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2016 年度 実施状況報告書

炎症性疾患の早期診断システムの確立と応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K15788
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 智彦  大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50510723)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード炎症 / 代謝物
研究実績の概要

歯周疾患、骨関節疾患、代謝性疾患などの発症に慢性的な炎症が密接に関与している。最近、インフラマソームと呼ばれるタンパク質複合体が慢性炎症の発症に重要であることが判明してきた。インフラマソームは、歯周病などの病原細菌の感染、過剰な脂質摂取など生体内外の様々な刺激により活性化するが、その活性化前後に発生する様々な代謝産物が病態悪化に関連する可能性が示唆さている。未同定の代謝物を探索するために、慢性炎症に関与すると考えられている細胞の一つであるマクロファージに着目し、強いインフラマソーム活性を示すマクロファージ初代培養細胞を用いて解析を行った。インフラマソームの上流で活性化に関与する代謝物を探索するために、様々な刺激や阻害剤試験を行ったところ、プロテアソーム阻害によりNLRP3インフラマソームの活性化が抑制されることを見出した。この結果は、プロテアソームで本来分解されるタンパク質あるいはペプチドなどの代謝物がインフラマソームの活性化に関与することを示唆していた。またインフラマソームの下流で生じる代謝物を探索するために、インフラマソームの活性化時に細胞外に分泌あるいは放出される代謝物に着目したところ、多くのタンパク質がインフラマソームの活性化依存的に分泌あるいは放出されていることが確認された。この中には既に報告がされているサイトカインなどの既知の因子も含まれていたが、通常は細胞内にある因子など、細胞外に出ることが報告されていない因子も多数存在していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新規の代謝物の可能性を見出しており、おおむね順調である。

今後の研究の推進方策

見出した因子が新規の診断マーカーに用いることができるか検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 慢性炎症を基盤にした歯周疾患の病態の理解と治療戦略2016

    • 著者名/発表者名
      村上智彦
    • 雑誌名

      CLINICAL CALCIUM

      巻: 26 ページ: 114-120

  • [学会発表] 骨吸収を誘導する炎症性サイトカインIL-1bの産生に関わるインフラマソームの制御機構解析2016

    • 著者名/発表者名
      村上智彦、高畑佳史、波多賢二、西村理行
    • 学会等名
      日本骨免疫学会
    • 発表場所
      ホテルモントレ沖縄(沖縄県国頭郡)
    • 年月日
      2016-07-06 – 2016-07-06

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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