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2018 年度 実績報告書

ジルコニアおよびチタン表面への軟組織接着機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K15798
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

塙 隆夫  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90142736)

研究分担者 堤 祐介  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (60447498)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードイットリア安定化ジルコニア / チタン / ハンクス液 / 表面反応 / 表面分析 / 軟組織接着
研究実績の概要

イットリア安定化ジルコニア(Y-TZP)は人工股関節や歯科材料として臨床応用されている。Y-TZPは硬組織と化学的に直接結合しない一方で、軟組織とは直接結合するが、その結合メカニズムは解明されていない。本研究では、2種類の市販イットリア安定化ジルコニア(Y-TZP)(KATANA、ZR-SS)、チタン(2種)の各試料に対して、純水に室温で60日間浸漬した。また、各試料を調製したハンクス液に室温で7日間浸漬した。 浸漬前後の試料に対して、XPSにより測定を行った。測定は MgKα線(1253.6 eV) を照射し、試料面に対して90度の方向へ放出された光電子を検出した。はじめに結合エネルギー範囲0~1200eVについて走査し、検出されたZr 3d、Y3 d、Ti 2p、O 1s、 P 2p、Ca 2p、Ca 2s、N 1s、K 2p、S 2p、Cl 2p、Na 1s、C 1s および価電子帯について高分解能で分析した。測定された結合エネルギーは、表面汚染層の炭化水素に由来するC 1s の結合エネルギーを285.0 eVとして補正した。各電子のエネルギー領域のスペクトルを化学状態に従って分離し、その積分強度および実測値に基づく光イオン化断面積によって定量を行った。純水に浸漬後はZr 3d、Y3 d、O 1s、C 1sが検出され、各スペクトルを分離した結果、浸漬前と同様の化学的状態であった。組成については、浸漬1日後は浸漬前と同様であったが、浸漬60日後では水酸基が増加した。ハンクス液に浸漬後は、P 2p スペクトルも検出された。Pの組成は0.6~0.9at.%であった。一方、チタンにおいては、ハンクス液浸漬後にリン酸に加えてCa2+状態のCaを検出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Surface characterization of commercially available yttria-stabilized tetragonal zirconia polycrystalline in water and Hanks’ solution using X-ray photoelectron spectroscopy2019

    • 著者名/発表者名
      Oishi M, Tsutsumi Y, Chen P, Nakaishi M, Shida M, Doi H, Hanawa T
    • 雑誌名

      Dental Materials Journal

      巻: 20 ページ: xxx-xxx

    • DOI

      10.4012/dmj.2018-299

    • 査読あり
  • [備考] 生体材料工学研究所金属生体材料学分野

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/i-mde/www/metal/metal-j.html

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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