急速に進むゲノム解析技術の進歩により、患者や国民に対して遺伝情報を活用する選択肢が益々増えている。遺伝医療や遺伝技術に対する看護「遺伝看護」の実践能力は、国際的に統一された尺度はない。そこで、これまでなかった「遺伝看護実践能力尺度」を開発した。この尺度により、遺伝看護の実践能力の初の実態調査へと発展し、さらに実態を踏まえた遺伝看護教育の充実へつながる。そして遺伝性疾患の患者・家族,あるいは遺伝的課題もつ人々の QOL 向上に寄与することが期待される。さらに将来的には多言語への翻訳により、国際的な遺伝看護の質の向上に貢献する。本研究は、遺伝看護の国際的視野を見据えた充実、発展への第一歩となる。
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