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2017 年度 実施状況報告書

寝たきり避難用具開発に向けた脊椎・関節角度測定による“寝たきり姿勢”のモデル化

研究課題

研究課題/領域番号 16K15874
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

坂本 祐子  福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (20333982)

研究分担者 齋藤 史子  福島県立医科大学, 看護学部, 助教 (40769486)
大崎 瑞恵  福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (70525948)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード寝たきり高齢者 / 長距離避難 / 避難用具
研究実績の概要

今年度は,以下の2課題について検討・調査研究を実施した.
①前年度実施した「特別養護老人ホームにおける寝たきり状態の実態調査」の分析
特別養護老人ホーム入所中の“寝たきり”状態にある療養者779名の下肢・脊椎の拘縮・変形の集計結果から体型の類型化を行った.主関節の拘縮は,股関節拘縮49.9%,膝関節拘縮65.2%,円背23.0%であり,主関節に全く拘縮ない療養者は20.3%であった.関節拘縮および脊椎の変形の組み合わせから“寝たきり”状態にある療養者の体型は,麻痺や筋力低下から膝関節の拘縮が顕著となり寝たきりとなった「膝関節屈曲拘縮型」,自力で仰臥位保持困難から寝たきりとなった「仰臥位困難型」,どちらにも属さない「拘縮・変形無型」の3タイプに類型することが可能と考えた.
②3タイプの主関節の拘縮・可動性の実態調査
前年度の調査は,“寝たきり”状態にある入所者の体型を特別養護老人ホーム職員に視覚的(イラスト)で回答を求めた.しかし,イラストでは関節の拘縮・変形等の状態の把握に限界があることから,実際に“寝たきり”状態にある特別養護老人ホーム入所者の主関節の可動域の実測調査を実施した.概ね”寝たきり”状態にある療養者の体型が,「膝関節屈曲拘縮型」,「仰臥位困難型」,「拘縮・変形無型」の3タイプに類型化されたことから,各タイプ5名ずつを目標にリクルートし主関節(股関節,膝関節,足関節,肩関節,肘関節)の拘縮・可動域と脊椎の形状の計測に着手している.現在,計測を継続しながらモデル化を推し進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究参加者の殆どが何らかの認知機能障害を有しており,本人のみの研究参加の同意・承認だけでなく,代諾者からの同意・承認が必要であった.代諾者が遠方に居住している入者も多く,承諾を得るまでに時間を要した.
また,インフルエンザによる施設の面会制限期間が例年より長期間したため,代諾者より同意が得られたケースにおいても施設から測定の許可が得られる,調査が遷延した.
そのため計画年度内に第3段階の調査までに至らなかった.

今後の研究の推進方策

最終年度内に以下2点の調査を実施し,モデル化を推し進める.
1.研究参加の承諾が得られている特養入所者の測定を終了させ,施設職員の客観的データと実測下関節可動域のデータ”寝たきり姿勢”のモデル化を行う.
2.24時の心拍変動の計測を行い,姿勢と移動・体位変換・ケア時の自律神経の変動の関連性を検討し,研究の次ステップとなる避難用具の開発の基礎データを得る.

次年度使用額が生じた理由

特別養護老人ホーム入所者を対象とした研究である.今年度はインフルエンザの流行期間の長期間に伴い,調査施設の面会制限期間も長期化し,計画年度内に調査を実施することが不可能となった.そのため残額が生じた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「寝たきり避難用具開発に向けた“寝たきり姿勢”のモデル化-特養における実態調査-」2017

    • 著者名/発表者名
      坂本祐子,大崎瑞恵,齋藤史子
    • 学会等名
      第37回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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