本研究は、がんの手術後に発生するリンパ浮腫に対する医療リンパドレナージの手技を習得するための、シミュレータを開発することを目的として実施した。 (株)アール・ティー・シーの協力のもと、浮腫のある患者の皮膚を再現した模型に圧センサーと加速度センサーの組みこみ、「垂直の圧」と「横方向の皮膚の動き」を同時に計測し、接続したPC画面でモニターできるようにした。また、モニターを2分割し、あらかじめ記憶させた熟練者の手技データを同時に表示し、その手技に近づけるように練習できるシステムを構築した。臨床での活用性について専門家から高い評価を得たが、シミュレータを用いた技術練習の効果の評価は未達成である。
|