研究課題/領域番号 |
16K15917
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
藤澤 雄太 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 講師 (60618974)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 看護学 / 一次救命処置 / モバイルアプリケーション / 行動変容 |
研究実績の概要 |
一般市民により目撃された心原性心肺機能停止者は年間約2万5千人にのぼり,うち半分の者は心肺蘇生を受けずに救急搬送されることがわかっている。傷病者の救命率や社会復帰率を高めるためには,心肺停止場面に居合わせた一般市民の救助意志と一次救命処置の能力が重要な鍵を握っている。そこで本研究では,心肺停止場面において一次救命処置支援を行うモバイル・アプリケーションの開発を目的としている。アプリケーションの開発および使用により,一般市民の一次救命処置の阻害要因である不安や状況判断の難しさが軽減され,救命率の向上の改善を見込むことができる。 平成28年度の計画および研究実績については以下に述べる。 平成28年度は,研究者が開発したモバイル・アプリケーションが導く胸骨圧迫開始までの所要時間の短縮とアプリケーションの使いやすさの向上を目指すことが計画であった。そのため,現在のモバイル・アプリケーションの効果に関する研究を実施し,研究結果から得られたアプリケーションの評価を活用したアプリケーションの修正,さらに修正したアプリケーションの効果に関する研究を実施する予定であった。 画面デザインを担当するデザイナーとの協議の結果,まず従来のアプリケーションのデザインの修正をデザイナーが行い,修正したアプリケーションに関する効果検証を行うという計画へ修正した。平成28年度は,デザイナーによるアプリケーション・デザインの途中である。研究者はiPhoneに加え,Androidで動作するアプリの開発を行い,画面遷移のプログラミングの途中段階にある。また,Apple Watch等のスマートウォッチ用のアプリケーション開発に向けた準備も行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画の修正を行い,アプリケーションのデザイン修正後に効果検証の研究を実施することとなった。現在アプリケーションのデザイン修正の完了が遅れているため,その後に続く研究が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
アプリケーションのデザイン完了により,アプリケーションの開発が完了し,研究の実施,ならびにスマートフォン以外の端末用のアプリケーション開発も可能となる。デザイン完了前に,研究計画の立案を行い,研究実施準備を整備する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
計画していた研究の実施に至らなかったため,研究協力者への謝金,研究実施場所への交通費等を使用しなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成29年度に実施予定の研究に関する研究協力者への謝金,スマートフォン以外の端末購入,一次救命処置の技術評価に用いるシュミレーター(人形)購入に使用する予定である。
|