研究課題/領域番号 |
16K15919
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
三崎 直子 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70209740)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 乳房マッサージ / 母乳育児 / 助産師 / 心地よさ |
研究実績の概要 |
研究対象の助産師および母親の選択と依頼を行った。本研究は、授乳期の母親に対して助産師が行う乳房マッサージについて、「心地よさ」に焦点を当てた「Comfortable Professional Breast Massage(CPBM)」の開発で、第1レベル、第2レベルに続く研究である。第2レベルで助産師の乳房マッサージによって母親にもたらされた「心地よさ」には、身体の弛緩、乳房と肩の軽さが関連しており、それは助産師の右手指~肩の動きに複数の助産師に共通した動きと共通しない動きがあったことが明らかとなった。そこで本研究はさらにすすめ、複数の助産師が完全母乳と母乳がうまく実施できていない複数の母親を対象に乳房マッサージを行い、そのスキルを縦断的に測定する。実験は弘前大学の実験室で行い、母親と助産師に複数の測定機器を装着してもらい一定時間測定するため、子どもを自宅におき母親だけ実験室に来てもらうか、あるいは子どもとともに複数回数実験室に来てもらうことが必要である。そのため、産後1か月間の母乳育児をうまく行うために重要な期間に複数回数の実験へ協力をしてもらうことになかなか承諾が得られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究目的および方法に沿った助産師と母親を見つけることと、研究協力を承諾してもらうことに苦慮している。その理由として、妊娠末期の時点で出産後の乳房状態と母乳育児状態を予測することが難しいこと、産後の協力について産後の育児生活での疲労や睡眠不足にある母親に協力を依頼することが難しいことが挙げられる。しかも本研究は介入研究であり、対象に大学の実験室に来てもらうという負担が大きいことから、承諾が得られていない。対象助産師についても、母乳育児ケアに乳房マッサージを積極的に取り入れて母親から高い評価を得ている助産師が少ないことから研究協力に承諾を得られていない。そこで、さらに研究方法の簡素化に取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度の研究が計画通りに実施されていないことから、平成30年度も延長し研究計画を遂行することが必要である。遂行のための変更は2点である。1点目は、対象者の確保方法である。出産後の経過から選別した対象者に出産施設退院後に説明をし、対象者の研究協力についての決断は出産施設退院後からとする。また介入研究であることと大学の実験室に来てもらわなければいけないことについては、十分説明をし協力を得る。母乳育児ケアに乳房マッサージを積極的に取り入れ、母親から高い評価を得ている助産師についても、助産師が勤務する施設から情報を得て辛抱強く探し協力を得る。2点目は、研究方法の簡素化のために測定機器の調整と測定時間の簡素化について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度は、研究対象の確保が難航したことによって、研究計画の遂行ができなかったことから次年度の使用額が生じた。平成30年度は測定機器の再調整とデータ収集に使用する予定である。
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