研究課題/領域番号 |
16K15923
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古田 真里枝 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20390312)
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研究分担者 |
飯田 貴映子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 講師 (00466723)
前田 祐子 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378749)
山田 重人 京都大学, 医学研究科, 教授 (80432384)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | システマティック・レビュー |
研究実績の概要 |
① 実態・ニーズ調査:教材試作開発の基礎データとして、「システマティック・レビュー」に関する教育実態や学生の既習経験を踏まえる調査を、関西にある国立大学2校に所属する看護学・助産学学生(n=156)を対象に実施した。質問紙票による調査で、記述統計による分析を行った結果、システマティック・レビューという言葉を認知している学生は全体の34%と少なく、学習内容もシステマティック・レビューの概要を知ることに留まっており実施に必要なプロセスを学ぶ教育は殆どなされていないことが明らかになった。システマティック・レビューという言葉を認知している学生のうち40%がさらなる学習機会を希望していることがら、学生の学習に対するニーズがあることが伺えた。今後、看護系大学においてシステマティック・レビューの教育環境を整えていく必要があると考えられた。
② 英国教授により教授法の助言:学習形態や授業組み立ての工夫等について知見を得る為オックスフォード大学の、「システマティック・レビュー」のコースに参画し、Mike Clarke 教授に学習形態「について助言を得た。さらに英国キングスカレッジロンドンのDebra Bick教授ならびにJacqueline Sin講師より、英国の看護系大学における教育の実態についてインタビューを行い、実施に関する助言を得た。
③ システマティックレビューの計画書および研究論文を投稿した。これらは、教材の一部として使用される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度の計画は下記の通りであり、これらの計画は助成金額(申請額より削減された額で助成を受けた)を考慮し多少の変更を要したものの、現時点で目的は達成されたため。
① 予定:システマティック・レビューの実態とニーズ調査の実施(目的:教材試作開発の基礎データとして、「システマティック・レビュー」に関 する教育の実態や学生の既習経験を踏まえること)⇒ 現状:実態とニーズ調査の終了。変更点:従来、全国の看護大学教員を対象としていたが、助成金内で実施できることを考慮し、対象を関西の大学2校に絞り学生を対象に実施した。対象を変更したものの、調査目的であった教育実態を知ることは達成できた。② 予定:学習形態や授業組み立ての工夫等について知見を得る為、「システマティック・レビュー」の 先駆的教育を行っている英国の大学にて実地調査を行う。⇒ 現状:予定通り、オックスフォード大学にてシステマティック・レビューの教育を行っている Mike Clarke 教授より教材制作 および学習形態について助言を得た。また、キングス・カレッジ・ロンドン(フローレンス・ナイチンゲール看護助産学部)の Debra Bick 教授とDr.Jacqueline Sin に教授法全般の助言を得た。③ 予定通り、教材の一部として使用する助産学分野のシステマティックレビューの計画書を1本作成し(出版済み)、さらに論文を1本投稿した(出版待ち)。
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今後の研究の推進方策 |
平成 29 年 4 月~平成 30 年 3 月(2年目) ①教材内容の厳選:教材に必要な構成要素と内容を次の基準にて選定する(国際的に推奨される手法(「コクラン・ハンドブック」、「PRISMA 声明」等)に準ずること、ニーズに応える内容であること(前年度の「実態・ニーズ調査」結果を反映させる)、e ラーニングでの使用に適していること(前年度に決定した学習形態を考慮する)、その他、英国の大学や機関(オックスフォード大学、キングスカレッジロンドン、コクラン共同研究所、Joanna Briggs Institute Database of Systematic Reviews)で使用されている教材も参考にする。②事例選定:助産現場の現実に沿ったストーリー調の内容で学生の理解や関心を促す為、学生が 将来臨床で遭遇する可能性の高い事例を京都大学附属病院助産師及び開業助産師から集める。
平成 30 年 4 月~平成 31 年 3 月(3年目) 前年度に選定した内容と事例を基に教材の設計案を作成する。 作成された設計案を基に、e ラーニング教材を試作する。試作には医学教材作成に精通した分担者(山田)と、e ラーニングを含む教材作成を専門とする協力者(浅川)の支援を受ける。試作した教材は京 都大学大学院助産課程(修士・博士)の学生に試行する。学内教員や学外専門家からも内容についてのフィードバックを受け、それらの評価を踏まえた修正を加え汎用性を高める。
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次年度使用額が生じた理由 |
システマティックレビューの論文をBMC Pregnancy and Childbirth に現在投稿中である。昨年度内に出版を予定していたものであるが、投稿先でのEditorial processにミスがあり、reviewが遅くなっているとの連絡をEditorより受けた。論文の出版が確定した際の投稿料の確保として、繰り越しをした。
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次年度使用額の使用計画 |
上記論文が採択された際の投稿料として使用する予定である。
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