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2016 年度 実施状況報告書

母親役割をもつがんサバイバーが子供に病状説明をする際に生じる心理的葛藤と意志決定

研究課題

研究課題/領域番号 16K15933
研究機関順天堂大学

研究代表者

栗原 明美  順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (50464780)

研究分担者 岩清水 伴美  順天堂大学, 保健看護学部, 先任准教授 (60516748)
樋野 興夫  順天堂大学, 医学部, 教授 (90127910)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードがんサバイバー / 女性 / 母親役割
研究実績の概要

初年度である平成28年度は、がんサバイバーである母親が家族、特に子供に対して自身の病状告知を躊躇し、困難に感じる要因を抽出することを目的とした。そのためまず、働く世代の女性がんサバイバーへの個別インタビューを実施した。
結果、現代では厚生労働省のがん対策推進基本計画の一つの柱である、働く世代へのがんサバイバー支援がより良くすすんでいることもあり、以前のように母親自身ががんであることを子供に隠すことは無くなってきている。特に本研究の被験者である子供をもつ女性がんサバイバーにとっては、がん治療を継続するにあたり家族の生活が一変することから、がんであることを隠したまま家庭生活を続けることは困難といえる。しかし、それでも病期や治療方針、その方法については、子供に過度な心配をかけたくないという配慮から、自身の気持ちを押し殺し、実際の病状よりも軽く子供に伝えたり、自身のおかれた状況は正確に伝えても、その時々の心境や精神的問題についてはあえて伝えず、避ける傾向にあることが示唆された。
本研究は予定を変更し、後の課題であった母親ががんサバイバーである子供へのインタビューも並行しておこなったところ、子供にとっては正確な情報を伝えてもらえない不安があることが明らかとなった。
現在まで当初の予定よりデータの収集が遅れているため、子供の立場からの不安要因の抽出結果を2017年第9回日本不安症学会にて発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

母親役割をもつがんサバイバーに対し個別にインタビューを行っているが、当初の計画を変更し、後の課題である母親ががんサバイバーである子供に対しても並行してインタビューを行っているのため、さらなる時間が必要であること、協力の得られる対象者を探すことに苦慮していることから、予定していたデータをまだ確保できていない現状にある。

今後の研究の推進方策

平成29年度は被験者を募る地域を拡大し、速やかにデータ収集を終了すること、その結果を分析することで、母親役割をもつ女性がんサバイバーが子供に対し、病状を話すことを躊躇する要因やその際の心理状況を示すモデルを作り、一般化していくことを目標とする。母親ががんサバイバーである子供についても同様に、子供の置かれている現状や心理状況を把握していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定して被験者確保が難しく、予定通りインタビューが行えなかったため

次年度使用額の使用計画

平成29年度は、平成28年度の差額も使用し、当初の予定どおりインタビューを終了する予定。新規平成29年度予算は、予定通り継続して研究を続、学会発表をしていくために使用する予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] がん患者の母親をもつ子供の不安2017

    • 著者名/発表者名
      栗原明美
    • 学会等名
      第9回日本不安症学会
    • 発表場所
      九州大学医学部百年講堂
    • 年月日
      2017-03-10 – 2017-03-11

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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