研究課題/領域番号 |
16K15936
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
小高 恵実 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (90275321)
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研究分担者 |
渡邊 碧 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (30711105) [辞退]
西井 尚子 四天王寺大学, 看護学部, 助教 (50637668)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 精神疾患 / 早期介入 / 家族支援 / 初回エピソード |
研究実績の概要 |
本研究では、精神疾患の発病初期における専門職による家族への支援への初動研究として、子どもの発病初期の家族の体験やニーズについて、精神疾患の子どもを持つ家族にインタビュー調査を行い、インタビュー調査の分析結果から尺度開発を目的にアンケートを作成し、量的調査を実施した。 インタビュー調査では15名の親から協力が得られた。得られた質的データは内容分析法を用いて分析し、子どもが精神疾患を発病した当初の体験と支援ニーズについて、68下位カテゴリーが抽出された。インタビュー調査の結果では、「子どもの異変」に対して「察知」していながらも「どうして良いか分からない」、「知識がなかった」、「そのうち治るだろう」という親の気持ちが浮き彫りにされ、「知識・情報の不足」と同時に、思春期に発病することが多いことから「成長過程の反応の一つ」として捉えている傾向も強いことが特徴的であった。 インタビュー調査を質的に分析し、アンケート項目を抽出し、全68項目のアンケート用紙を作成した。量的調査においては、外的妥当性を図るためにZaridの介護負担尺度、ならびに家族の体験(ECI)も同時に調査した。その結果、計86名からデータを収集し、Zaridの尺度及びECIとの外的妥当性と信頼性を検証している。 今回作成したアンケート項目は、今後精神疾患の早期介入における家族支援の評価尺度として活用可能な評価尺度として、継続して開発してゆく。また同時に、本研究の質的研究の分析結果から、早期介入における家族支援の効果的なケアプログラムを開発し、本研究で開発された尺度を評価として用いてゆくことを、今後の研究課題としている。
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