研究課題/領域番号 |
16K15950
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
服部 ユカリ 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00272899)
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研究分担者 |
池上 将永 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20322919)
中田 真依 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (70594232)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 芸術的風景映像 / NIRS |
研究実績の概要 |
芸術的風景写真映像メディア(FAPM)を作成し、その視聴により高齢者に「感動」および健康の維持・増進に関連する心理生理的変化が生じるかを明らかにするため、本年度は下記の内容を実施した。 1.アウトカム指標の検討:専門知識を有する研究者からの助言を得て、アウトカム指標を決定した。 2.FAPMおよびコントロール映像の作成:FAPMとして、研究協力者であるプロの写真家に映像の撮影と編集を依頼し、昨年度作成した試作品の内容・時間を修正し、芸術的風景映像メディアを完成させた。また、コントロール映像も昨年の試作品を元に無機質な画像を編集した映像メディアを完成させた。 3.心理・生理的変化するためのアウトカム指標の測定方法の検討:主観的評価として、二次元気分尺度、POMSを高齢者に協力を依頼し、測定したところ、負担が少なく短時間で測定することが可能であった。また、表情の変化を録画指標化を試みたが、映像を視聴しながらの録画は照度が低いため鮮明な映像が撮影できず、十分な分析が困難であることが明らかになった。生理的指標として、唾液アミラーゼ、脈拍を測定したが、機器と測定施設の環境上の制限から、タイムリーに測定状況を観察できないことから、脈拍の測定漏れが生じる可能性が示唆された。また、NIRS測定は支障なく実施できることがわかった。質的評価として、映像視聴により想起するもの、気分を聴取することができたが、個人による差が大きいことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アウトカム指標のうち、生理的変化を測定する機器について、性能と価格を考慮して適切なものを選定するための時間がかかったこと。また、被験者のリクルートが順調に進まなかったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
パイロットスタディを早急に分析して、本調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本試験の実施が遅れているために、そのための消耗品や謝金が繰り越しになった。 今年度、本試験を実施するのでその経費として使用する。
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