研究課題/領域番号 |
16K15957
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
前川 厚子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (20314023)
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研究分担者 |
大西 山大 藤田医科大学, 医学部, その他 (00257669)
渡辺 彰吾 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (20548341)
吉田 和枝 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (40364301)
竹井 留美 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (80402626)
堀井 直子 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (90410662)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 腸電位計 / 腸蠕動 / 排便機能異常 / 在宅療養者 / 高速フーリエ解析 / ストーマ保有者 / ヘルスケアセンサー |
研究実績の概要 |
2018年度の「ポータブル腸電位計を用いた在宅療養者の腸蠕動運動評価と排泄ケアに関する研究」では、実際に開発した腸電位計10台を研究分担者の協力を得て被験者15名の24時間継続調査を行った。マイクロSDカードの記録はタイムスタンプとセルフレポート時刻表と完全に一致し、単三電池2本でも十分稼働することを確認した。さらに下腹部エコー診断により腸電位計3か所の最適電極装着部位の確認実験を行い、プロトコールを作成した。データ解析においては、腸電位波形を高速フーリエ解析後、カラーマッピング表示し、腸管の大蠕動=排便前後の腸管リズムの変動を証明した。更にデータ解析において簡便化を図るためにBluetoothでパソコンにデータ転送できるよう高機能化を行った。 2017年度に特許申請を行い、2018年度は国内外で学術プレゼンテーションを行った。1)9月:国際がん看護学会(ニュージーランド、オークランド市)で「ポータブル腸電位計の開発と実用化研究」について口演し、アジア圏のがん看護専門看護師から終末期のがん患者の排便管理に使用したいという複数の意見があった。2)12月:平成30年度「中部地区医療・バイオ系シーズ発表会」(名古屋商工会議所)において「ウエアラブル腸電位計」のポスターセッションを行った。3)2月:日本ストーマ排泄リハビリテーション学会+アジアストーマリハビリテーション学会(大阪国際会議場)において「腸管リズムの経時的な把握と排便ケアに役立つウエアラブル腸電位計の実用化」について口演し、カラーマッピングによる大腸蠕動運動を可視化できることを報告した。特に反響があったのは大腸全摘したストーマ保有者と健常者の腸管リズムのカラーマッピング比較であり、臨床応用への期待が示された。 これらの成果に基づいて、「愛知モノ語り」プロジェクト採択に繋がり、継続研究の機会を得ている。
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