研究課題/領域番号 |
16K15960
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
難波 貴代 神奈川工科大学, 看護学部, 教授 (00453960)
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研究分担者 |
織井 優貴子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (50285681)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 訪問看護師 / コンピテンシー / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、訪問看護師の能力(以下,コンピテンシーとする)を高める教育プログラムの開発を目的とする。本研究の学術的な特色および予想される結果と意義は、紙面教育から明確なアセスメントに基づく効果的な教育プログラムへと導くことが学術的な特色である。学習者主体による紙面チェックではなく、第三者による評価が可能となる。看護教育機関との連携により臨地の訪問看護師をリアルタイムに教育していくことが独創的な点である。本研究では、訪問看護師のフィジカルアセスメント能力の強化を目的に、中性能人体模型(以下、中性能シュミレーター)を活用する。これは訪問看護師教育には積極的に活用されていない教材である。平成28年度の計画は、訪問看護ステーション3機関に対して、訪問看護に必要なコンピテンシーを高める教育内容について、ヒアリング調査による教育プログラム内容の項目の精選を実施した。結果は、{訪問看護ステーション側による体制}{スタッフ自身の能力}があげられた。{}はカテゴリ、『』はサブカテゴリ、[]はコードを表した。『スタッフへの研修参加プログラム』は、[訪問看護ステーションの経営状態]や[訪問看護ステーションに教育プログラムがない]とスタッフを段階的に育成することは困難である。さらに『スタッフの定着』が維持されない場合、新規訪問看護師も即戦力として働かなければならない。スタッフを段階的に育成していくには、教育プログラムの開発が急務であるが、同時に教育担当のスタッフも育成していかなければならない。平成29年度の計画は、訪問看護師のコンピテンシーを高める教育プログラム作成からプレテスト実施までとしている。平成30年度の計画は、訪問看護師のコンピテンシーを高める教育プログラム開発(第3段階)を計画予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度の計画は、訪問看護ステーション3機関に対して、訪問看護に必要なコンピテンシーを高める教育内容について、ヒアリング調査による教育プログラム内容の項目の精選を実施した。教育プログラム内容の項目の精選には、訪問看護ステーション側による受け入れ態勢、スタッフの定着、スタッフのフィジカルアセスメント能力、スタッフへの研修実態、既卒者のための教育プログラム、新卒訪問看護師育成における他機関との連携が不可欠、新卒訪問看護師を受け入れるためのメリット・デメリット、新卒訪問看護師を受け入れの課題が項目としてあげられ、おおむね順調にデータは収集することができている。平成29年度は、訪問看護ステーション13機関に依頼し、介入を実施していく計画である。
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今後の研究の推進方策 |
研究を遂行する上での課題等は、当初予定していた訪問看護ステーションが人員不足のため、研究の中止となった機関が3機関ある。そのため神奈川県民意連の訪問看護ステーションから参加協力者として依頼があり、横浜市I地区の訪問看護ステーションを追加し、対象者数の確保に努める。さらに研究者としては、中性能シュミレーター機器の取り扱いを介入までに修得しておくことがあげられた。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では、訪問看護師のコンピテンシー向上のための教育プログラムを開発することを最終目的とするため、中性能シュミレーター機器を購入することは必須である。そのため臨地の訪問看護師に教育するためには、中性能シュミレーター機器を使用したうえでの教育プログラム開発となるため、平成28年度は中性能シュミレーター機器購入を中心にしたたこと、さらに基本トレーニングのSIMPAD購入するために、次年度使用しなくてはならないため。
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次年度使用額の使用計画 |
本研究では、訪問看護師のコンピテンシー向上のための教育プログラムを開発することを最終目的とするため、中性能シュミレーター機器を購入することは必須である。そのため臨地の訪問看護師に教育するためには、中性能シュミレーター機器を使用したうえでの教育プログラム開発となるため、平成29年度はSIMパッドの購入を予定し、介入計画につなげる。
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