研究実績の概要 |
本研究の目的は,高齢者を対象に地域医療連携を活用し,清潔間欠自己導尿指導について継続実施を可能する看護支援について検討を行い支援システムの構築を行うことである.平成29年4月より,A病院において清潔間欠自己導尿が導入され指導を開始した65歳以上の患者に対して独自に作成したインタビューガイドに基づきインタビューを開始し,中でも導入後に残尿量が減少せず,指示回数も守られない継続困難な1事例について分析を行い以下の実績を得た.当該内容については,第25回日本排尿機能学会において「高齢者の清潔間欠自己導尿導入時の課題(一事例)」として口演発表を行っており,日本排尿機能学会に論文投稿の予定である. 患者は80歳の男性.観察内容は,導入時から約1年半の間にインタビューガイドに沿ったインタビューの実施および電話相談を行った.また,インタビューで得られた内容について,医師,外来看護師や皮膚・排泄ケア認定看護師と情報共有し追加指導を行った.インタビュー総時間数は,97分で平均14分(範囲:8分-21分)であった.高齢者が継続して清潔間欠自己導尿を実施するためには,看護師の繰り返しのかかわり,かかりつけ医や看護師との地域医療連携を活用したサポート,患者個々にあった実施の体位の工夫,患者個人の挿入技術や疼痛の確認を行いながらの指導,膀胱用超音波画像診断装置を使用した残尿測定による残尿量の可視化,などの必要性が示唆された. 平成31年3月30日現在,清潔間欠自己導尿導入された65歳以上の患者は11名で内8名から研究参加の同意を得てインタビューを行っている.
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