本研究では、同じ人物の顔を複数回呈示する単純接触効果のパラダイムとfMRI(functional magnetic resonance imaging)を併用した検討を行った。本研究では、顔を意識できる場合(閾上呈示条件)と顔を意識できない場合(閾下呈示条件)それぞれにおいて同一の顔を複数回提示し、顔に対する選好がどの脳領域において表象されているか検討した。閾上呈示条件における選好に関わる脳領域を検討した結果、眼窩前頭皮質、腹側線条体及び後方領域の関与が示唆された。閾下呈示条件における選好に関わる脳領域を検討した結果、背内側前頭前野及び前部帯状回の関与が示唆された。
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