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2017 年度 実績報告書

深層学習を用いた動画からの物体の検出と分類

研究課題

研究課題/領域番号 16K16083
研究機関東京大学

研究代表者

川上 玲  東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任講師 (90591305)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード鳥 / 検出 / 動画 / 深層学習 / 追跡 / ニューラルネットワーク / LSTM / CNN
研究実績の概要

当該年度の実施計画では,低解像度の動画で動き特徴により識別を行うためにRecurrent neural networksを用いた深層学習手法の開発に取り組む予定であった.実際に,昨年度にLong Short-term Memory networks (LSTM)を用いて5フレームの動画からの検出手法が,静止画のみのCNN出力の平均をとるベースラインと比較して,3~5%ポイント上回る結果が得られた.今年度はこれの改良によりベースラインから21.7%ポイントの性能向上を得た.さらにLSTMの部分を畳込LSTMに拡張し,相関フィルタを用いて追跡も行うことで,物体を追跡しながらその動きパターンにより鳥か否かを識別する手法を開発し,この手法が最終的に32%ポイントの性能向上を達成した.鳥のみならずドローンでも検証し,最新の既存手法に比べ明確な性能改善を確認した.この手法は訓練データがあれば追跡器としても検出器としても利用でき,それぞれが最新の手法に劣らない性能を有する.この成果はAAAIとCVPRへ投稿したが査読者からは評価されたものの残念ながら不採択となった.これは,学習アルゴリズムの性能は学習データとテストデータの関係に依存するので,学習データがマイナーなものであると国際会議では採択されにくい傾向があるためと考える.現在は英文雑誌に投稿を準備しており,同手法は風力発電の民間企業がライセンス化を希望している.また,関連する画像認識に関する論文が英文雑誌や国内会議にそれぞれ採択され,国際会議に投稿中のものも一件ある.

本プロジェクトを通じ,深層学習による動画から物体の検出と分類に取り組んだ.当初掲げた深層学習と動き特徴による(1)検出性能の向上,(2)低解像度動画での識別,(3)バードストライクへの寄与,を全て達成した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Bird detection and species classification with time-lapse images around a wind farm: Dataset construction and evaluation2017

    • 著者名/発表者名
      Yoshihashi R.、Kawakami R.、Iida M.、Naemura T.
    • 雑誌名

      Wind Energy

      巻: 20 ページ: 1983~1995

    • DOI

      10.1002/we.2135

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 鳥プロジェクトの紹介―深層学習による動物体の検出と識別―2017

    • 著者名/発表者名
      川上玲
    • 学会等名
      日本画像学会年次大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 放牧支援のための空撮画像における CNN に基づく牛検出2017

    • 著者名/発表者名
      邵 文, 福田 誠一郎, 吉橋 亮太, 川上 玲, 尤 少迪, 川瀬 英路, 苗村 健
    • 学会等名
      映像メディア処理シンポジウム(IMPS2017)
  • [学会発表] 畜産業支援に向けたドローンによる空撮画像の撮影と牛検出への応用2017

    • 著者名/発表者名
      王晋,福田誠一郎,吉橋亮太,川上玲,川瀬英路,苗村健
    • 学会等名
      画像センシングシンポジウム(SSII2017)
  • [備考] Rei Kawakami

    • URL

      http://www.nae-lab.org/~rei/research/research.html

  • [備考] Image Dataset for Bird Detection

    • URL

      http://bird.nae-lab.org/dataset/

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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