本事業では,動画において,動きでしか種類が分からないほど小さく写る物体の検出と分類に取り組んだ.野鳥の広域監視を出口として,風車周辺の海ワシ類を対象に4Kの解像度の動画収集を行い768GBの動画に対し鳥の軌跡や背景の部分のラベル付が完了した.検出・分類の手法として,最終的に深層特徴の相関フィルタを用いた追跡と畳込LSTMによる動きの学習により,物体を追跡しながら動きパターンにより鳥か否かを識別する手法の開発につながり,これが静止画のみに基づくベースラインから25.2%ポイントの性能向上を得た.これらの成果は多くの論文として発表されたほか,風車による野鳥の生態系への影響の軽減につながる.
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