研究実績の概要 |
今期に予定していた提案手法をグラフデータに適用する研究に関しては, 前年度までに多くの部分の実験を終了できていたため, 今期は提案法を適用できる新しい問題を探した.さらに, 機械学習分野外の研究者が開発したプログラムを利用できるように, 提案法(HSIC Lasso)をPythonでコーディングした. 実問題を探すことに関しては, 国内外で多くの講演を実施し, 手法の良さを広めることで共同研究者を募集した. その結果, 東北メディカルバンクとの共同研究に発展した. プログラムの開発は, 無事に開発が完了し, Githubにてソースコードを公開することに加え, 利用者が容易にプログラムをインストールできるようにした. さらに, 非線形特徴選択手法の研究を進めているうちに, HSIC Lassoとは全く異なるアルゴリズムの着想を得ることができ, その結果, 局所線型性を用いた非線形特徴選択手法Localized Lassoを開発できた. Localized Lassoを薬の毒性予測に適用したところ, 従来法よりも高い予測性能を得ることができた.
また, 論文投稿に関しては, データマイニングの難関ジャーナルであるIEEE Transactions on Knowledge and Data Engineering (TKDE)に投稿中であった論文に実験を追加し再投稿したところ無事採録された. 大規模非線形特徴選択アルゴリズム開発で重要な技術であるスパースモデリングを利用した研究成果を, 難関国際会議であるKDD及びAISTATSにて報告した.
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