研究課題
“仮想空間と実空間の間の知識転移のインタフェースの構築”,“社会的マルチモーダル概念学習におけるSIGVerse+Lの有用性の検証実験”を実施した.知識転移のインタフェースは,SIGVerseと実世界のロボットで共通に利用されるミドルウェアであるROSによって構築した.具体的には,仮想空間で得られた視覚,音声,位置情報をROSのノードを通じてCNNによる画像認識,rospeexによる音声認識,AMCLによる位置認識と接続し,これらのマルチモーダル情報を前年度に構築した場所概念の転移学習モデルの観測として与え,Gibbs samplingによる潜在変数の推定を行う事で仮想世界と実世界の間で転移可能な概念を構築した.また,2017年5月に実施されたRoboCup Japan Open @Home Simulation LeagueのFinalsにおいて当該研究課題のデモンストレーションを行い,SIGVerse+Lの有用性を国内外のロボティクス研究者に示し,3位入賞の結果を残した.この取り組みを通じて,国立情報学研究所,岡山県立大学をはじめとする複数の教育研究機関との共同研究が開始され,本研究課題はさらなる広がりを見せている.研究計画を遂行する上での課題であった,SIGVerseのバージョンアップについては,既に新バージョンへのソースコードの移行を終えている.現在は,仮想空間に構築した100種類の家庭環境を用いて実世界では困難な規模での場所概念の転移学習実験を実施しており,論文投稿に向けて準備を進めている.今後は,2018年5月に実施される経済産業省主催のWorld Robot Summit Partner Robot Challengeの事前イベントにおいて,当該研究課題の成果を発表すると共に,国立情報学研究所や岡山県立大学との連携を強めて当該研究領域の発展に貢献していきたい.
(1)場所概念転移学習の実証実験を実施するRoboCup@HomeのチームWebページ(2)研究者個人のWebサイトでの本研究の紹介ページ
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)
Frontiers in Neurorobotics
巻: 12 ページ: 1~16
10.3389/fnbot.2018.00011
Advances in Intelligent Systems and Computing, Springer, Cham
巻: 531 ページ: 53~68
10.1007/978-3-319-48036-7_5
Lecture Notes in Computer Science, Springer, Cham
巻: 10652 ページ: 115~125
10.1007/978-3-319-70022-9_12
https://emlab.jimdo.com/
https://hagiwara-robotvision.jimdo.com/research/