研究課題
慢性閉塞性肺疾患(COPD: Chronic Obstructive Pulmonary Disease)は死亡数の多い疾患であり,2030年に世界の死因第3位になると報告されている.COPDを早期発見することが重要である.本研究は世界に類のない長期経年低線量CT画像(700例(2002年から2015年,14年間,9,048検診)・臨床情報(年齢,性別,Pack-year,禁煙歴,スパイロメトリー検査結果)を数理統計解析してCOPDの発症から増悪の過程を体系的に明らかにし,Phenotype(表現型)・Genotype(遺伝子型)による超早期COPD検診システムを研究開発する.(1)長期経年低線量CT画像・臨床・ゲノム情報データベースの構築,(2)長期経年低線量CT画像・臨床情報を用いたCOPD罹患・増悪の高リスク群の層別化,(3)経年ゲノム情報を用いたCOPDの原因遺伝子・遺伝子変異の発掘,(4)Phenotype・Genotypeによる超早期COPD検診システムの研究開発からなる.本年度は徳島大学大学院医歯薬学研究部の協力を得て(3),(4)に注力した.非造影低線量CT画像の大動脈・肺動静脈の高精度な自動抽出法の開発,血管形態とCOPD罹患・増悪の高リスク群の関連性の調査,COPDの罹患・増悪に関連するSNP(Single Nucleotide Polymorphism)の発掘を実施した.
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International Journal of COPD
巻: Volume 13 ページ: 639~644
https://doi.org/10.2147/COPD.S153750
SPIE Medical Imaging
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https://doi.org/10.1117/12.2293295