2年目となる平成29年度は,不均質なメタデータを含むマルチメディアビッグデータの分析について,いくつかの研究に取り組んだ.本研究では,ユーザが生成したコンテンツや,ユーザやデバイスが生成したコンテンツに対して付与したメタデータを組み合わせて,ユーザの興味や関心を分析,可視化する研究に取り組んだ.近年,注目されている分野の1つのである観光に関してマルチメディアビッグデータを応用することで,ユーザのコンテキストの推定や,ユーザの行動の分析,ユーザの興味・関心の分析に取り組んだ.ウェブ上の大量の写真とそのメタデータを用いて,ユーザの興味・関心を可視化するために,写真に付与されているメタデータであるExifと緯度経度情報などを利用して,ユーザがどのような地点でどのような写真を撮影しているのかを可視化する研究などを行った.また,Twitterのテキスト,緯度経度情報,投稿時間などを利用してユーザの旅行先での滞在期間と,滞在期間に伴う観光行動の変化について分析し,可視化する研究に取り組んだ. これらの研究成果は,複数の国内会議,国際会議,国際ワークショップ,論文誌 (MEDES2017,IWIN2017,ICAROB2018,MMEDIA2017,日本データベース学会和文論文誌など)に採録され広く成果を発表している. 平成30年度も,これまでに得られた成果をより発展させて,マルチメディアビッグデータの分析や,不均質なメタデータを利用した研究に取り組んでいく予定である.
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