研究課題/領域番号 |
16K16179
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森本 有紀 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (20553754)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 2.5Dアニメーション |
研究実績の概要 |
本課題では、2 次元の手描きアニメ表現の特徴に焦点を当てたアニメコンテンツ作成を即座に実現する支援システムを目標とする。具体的には、複数枚の既存のイラストや既存のアニメの一部を入力として、2.5Dアニメーションを個人が即座に作成できる、直感的かつ制作コストの少ないシステムを実現する。また、それらによる新しい2.5Dアニメーションの応用を模索する。ゲームやエンターテイメントはもちろん、インターネットにおける個人の動画サービスやIT サービスにおけるアバタリングなど、質の高いアニメコンテンツ作成に対する個人の需要は高まっている。アニメ生成に関する研究や実用ソフトウェアは多くあるが、習熟が必要である他、制作の手間がかかるなどの問題がある。 本年度は主に、当初計画していた項目の中では、キャラクター画像へのボーンの自動割当および対応付け、キャラクター画像とボーン情報による自動パーツ生成、線制御による画像のRigid変形、これらを実現するためのUI開発、そして、これまでの研究内容をまとめて論文投稿の準備をしている。新たに開発した内容によって2.5Dアニメーションにおける入力情報の作成の自動化が大きく進んだ。また、研究に必要な要素の検討を行うため、開発したシステムによって作成した2.5Dアニメーションの質などに関して、主観評価実験などを行った。この他、研究開発の効率化を図るために、新しい開発環境が必要であると考え、現在構築中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
進捗状況は予定していた内容の7割ほどの達成率である。予定していた項目で実現できなかったのは、遮蔽部の自動修復機能である。遅れている理由として、研究代表者に年度内に2度の異動があったため、研究環境の確保や十分なエフォートを割くのが難しかった事があげられる。
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今後の研究の推進方策 |
まず、研究開発の効率化のためにシステムの再構築を行い、次に、初年度に行う予定だった内容に取り組む。このために、本年度は初年度にエフォートを割けなかった分を割り当て、優先して本課題を進める。この他は当初の予定に従って順番にUIの開発、画像の補間、アニメーションの美化の研究を行う。特に研究協力者との連携を強化する。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していたより使用した予算が少なかったのは、研究代表者に二度の異動があったため、海外出張を減らしたことがあげられる。
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次年度使用額の使用計画 |
海外出張の数を増やすことは考えておらず、研究を円滑に行うための設備投資を行うことを計画している。
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