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2018 年度 実績報告書

福島県川内村における食材中の放射性物質濃度のデータベース化と住民のリスク認知評価

研究課題

研究課題/領域番号 16K16192
研究機関長崎大学

研究代表者

折田 真紀子  長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (90737305)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードリスク認知 / 福島原発事故 / 放射線被ばく
研究実績の概要

本申請の目的は、東京電力福島第一原子力発電所事故後、他の自治体に先がけて帰村した福島県双葉郡川内村において、役場、住民と連携して村内で採れた食材に含まれる放射性セシウム濃度を測定して、得られた結果を食品別、季節別、地域別に評価を行うことであるまた住民と放射線被ばくと健康に関するリスク認知について経時的に調査を行い、上記の取り組みによって住民のリスク認知が変化したかどうかの評価を行う。
平成30年度は現在の川内村において、住民の放射線被ばくに対する認識を評価した。前回の同様の調査と比較して、「震災から現在までに受けた線量で,がんなど健康影響が起こると思いますか」という質問に対して「起こる」または「たぶん起こる」と答えた人は43%から35%へ有意に減少していた。一方で、1キログラムあたり100ベクレルのきのこを1年間食べたら健康影響が起こるかと思うかという問いに対して「起こる」「たぶん起こる」と答えた住民の割合は、58%から59%と前回の調査と比べて有意な減少は見られなかった。本研究によって, 住民の放射線によるがんなどの健康影響に対する懸念は、前回の同調査に比べて有意に減少していた。一方で1キログラムあたり100ベクレルのきのこを1年間食べ続けた場合の健康影響への懸念は前回の調査と比べて有意な減少は見られなかった。今後は放射線防護の考え方と放射線被ばくによる健康影響について、その根拠を踏まえながら住民へ情報提供していくことが支援の一つとして必要であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Seven years post-Fukushima: overcoming the resident-specialist gap.2018

    • 著者名/発表者名
      Sato N, Orita M, Taira Y, Takamura N.
    • 雑誌名

      Journal of Radiation Research

      巻: 59 ページ: 526-527

    • DOI

      10.1093/jrr/rry037

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Seven Years after Fukushima Nuclear Accident - Take Stock of its Health Impact on Local Communities' Recovery and Reconstruction2018

    • 著者名/発表者名
      Orita M, Takamura N
    • 学会等名
      The Asian Ministerial Conference on Disaster Risk
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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