ネオジム磁石は、ハイブリッド自動車のモータ等に使用され、今後大きな需要が見込まれることから、磁石スクラップからレアアース成分をリサイクルする技術の開発が求められている。本研究では、2種類の陰イオンを有する混合溶融塩を抽出剤に用いた、ネオジムとジスプロシウムの高速・高分離リサイクルプロセスの開発を行った。その結果、塩化物-フッ化物混合溶融塩を用いることで、溶融塩中でネオジムは蒸気圧の高い塩化物、ジスプロシウムは蒸気圧の低いフッ化物となり、真空蒸発によってネオジム成分を優先的に気相へ分離できることが示された。
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