鉄鋼産業の副産物である製鋼スラグには、リン、マンガン、金属鉄の細粒が豊富に含まれている。本研究では、製鋼スラグからこれらの成分を様々な資源(マルチ・リソース)として回収すると共に、スラグ排出量の大幅な削減を実現する高度資源化プロセスの開発を目指した。電気パルス粉砕実験を行った結果、製鋼スラグを構成するリン濃縮相、鉄マンガン酸化物相、金属鉄の境界面で選択的に破壊が起こり、一度の粉砕重量が多いほど省エネルギーであった。高勾配磁気分離装置を用いて粉砕粒子の分離実験を行い、相互分離に適した条件を見出した。
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