録音データからの機械的な種の識別システムは、①さえずりの検出、②さえずりの識別の2段階から構成されている。①の過程において、当初想定していた2チャンネルでの録音では解析時の検出率が低いといった問題がでてきた。その大きな理由は、同時にさえずっている複数の個体を分離できないことにあった。本研究課題では録音チャンネルを8つに増やし、ロボット聴覚ソフトウェアHARKを用いて解析を進めた。福井県およびインドネシアの森林において8チャンネルで録音したデータを解析したところ、同時にさえずっている個体の分離が可能であることが明らかになり、精度の高い識別のための基礎的な知見が得られた。
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