研究課題
(1)択伐コンセッションのデータ収集:インドネシア林業専門家認証機関、ボゴール農科大学、民間企業などの研究協力者から、現在のインドネシアの択伐コンセッションに関する聞き取り調査を行った。他資金との共催で国際セミナー「インドネシアの森林管理政策・制度の現状と課題」を実施し、インドネシアにおける森林管理制度の現状についての情報交換を行った。(2)森林管理区のデータ収集:森林管理区のスタッフの能力向上プロジェクトを実施しているインドネシア林業専門家認証機関から森林管理区の最新のデータを収集した。(3)植生情報の収集:島嶼東南アジアの植生データ2000, 2010, 2015年を収集し、インドネシア、マレーシア・サラワク州の全択伐コンセッションの天然林面積率の変化を求めた。インドネシア、サラワクとも2000-2010年は天然林面積率の低下がおこったコンセッションが少なくなかった。2010-2015年にはインドネシアではほぼ安定するようになった。このことから近年のインドネシアの森林管理政策が、天然林の保全に一定の効果を上げていることが示唆された。一方サラワクでは引き続き面積率が減少しているコンセッションが多く、持続的森林管理政策の更なる強化が必要であることが明らかになった。これらの成果は2つのワークショップ・セミナーで発表した。(4)社会経済データの収集:村落データに関しては上記の植生データの期間と対応する2014、2011、2006、2000年のデータを収集し、現在解析中である。
2: おおむね順調に進展している
当初の想定よりもインドネシア側からの協力者を得ることができた。また植生解析は自ら衛星画像解析を行うことを想定していたが、他の研究者の解析したデータを使わせてもらうことができた
本年度構築できたネットワークを活用し、択伐コンセッション、森林管理区の現地調査を積極的に実施する。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
Land
巻: 5 ページ: 45
10.3390/land5040045
Biological Conservation
巻: 204 ページ: 340-349
10.1016/j.biocon.2016.10.022