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2017 年度 実施状況報告書

布の賦形性と曲面形成技術を考慮したなめらかな曲面を持つ衣服設計と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K16255
研究機関信州大学

研究代表者

金 キョンオク  信州大学, 学術研究院繊維学系, 助教 (30724885)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード布の賦形性 / 曲面形成技術 / なめらかな曲面を持つ衣服設計 / せん断角度
研究実績の概要

本研究は,なめらかな曲面を持つ衣服の合理的な設計技術の構築を目的とする.そのために織物の賦形性(しわなく曲面を形成する能力)と衣服の曲面形成技術の関係を調べる.昨年度は織物の賦形性の評価方法として,織物の曲面形成能の評価法として球面をしわがないように包める布の面積を測定する方法を新たに考案した.
本年度は,なめらかな曲面を持つ衣服身頃モデルの構築を行い,曲面造形する際にくせとり(伸ばし、いせ込み)で操作する局所的変形を定量的に示す作業指針の構築方法を検討した.なめらかな曲面を持つ衣服として,曲面造形に優れたフォーマルドレスを設定・購入し,基準ドレスとした.基準ボディを定めてドレスをしわがないように着用させて,3Dスキャンを行い,着用形状の3Dモデル化を行った.3Dモデルにおける布の変形を定量測定するため,布目線を与えると、曲面形成に必要なせん断変形を算出するソフトウェアを作成し,モデルの3D曲面全体にわたり、曲面形成に必要なせん断角度の大きさの分布、曲面および裁断線上での最大値等を求めることができた.また,3Dモデルに、裁断線、布目線を与えドレスのパターンを再現することもできた.せん断角度の分布と平面パターン上での長さと3Dモデル上での長さの差を用いて,必要な局所的変形を造形するための縫製時の作業指針を定量的に示すことができた.シーチングを用いて,作業指針に従ってくせとり操作と縫製を行った結果,なめらかな曲面を持つドレスを再現することができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

なめらかな曲面を持つ衣服モデルの構築を行い,局所的変形を造形するための縫製時の作業指針を定量的に示す方法を提案することができた.提案した方法を用いて平織の生地でなめらかな曲面を持つドレスを作成することができた.

今後の研究の推進方策

今後,平織のみならず,賦形性の異なる綾織,繻子織の生地を用いて,同じくせとり作業を行い、ドレスを製作する.賦形性により、くせとりでの変形可能な上限が異なるため、パターンを修正する必要が生じる可能性がある。そのため、衣服造形での限界が賦形性の評価と対応するかを検証する。また、袖におけるくせとりに提案手法を適用して、本手法の汎用化を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ゆとりの変化に伴うジャケットのひずみ計測2017

    • 著者名/発表者名
      物部愛,金炅屋,高寺政行
    • 学会等名
      繊維学会秋季研究発表会

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公開日: 2018-12-17  

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