研究課題
若手研究(B)
本研究は、抗酸化物質として知られる微量元素セレンやブロッコリーに豊富に含まれるスルフォラファンの生活習慣病に対する予防効果の検証を目的に実施した。これら抗酸化物質が生活習慣病の発症を予防するという直接的なエビデンスを得ることはできなかったが、がんの放射線治療において、セレン補充が副作用を軽減することを明らかにした。
公衆衛生学
日本人の男性の約 2 人に 1 人、女性の 3 人に1人は生涯のうちにがんにかかるといわれている。本研究では、放射線治療前のセレン補充により副作用を軽減できる可能性を示した。がん患者は病気や治療により微量栄養素が不足しがちである。放射線治療前に患者の血中セレン濃度を測定し、必要に応じてセレン補充を行うことは、副作用を軽減し、患者のQOLを維持・向上するうえで有用であると期待される。