研究実績の概要 |
本年度は骨芽細胞に対するノミリンの影響を検討するため、MC3T3-E1細胞を用いて骨芽細胞の分化促進およびアポトーシス抑制に対する影響の解析を行った。具体的には、骨芽細胞の分化マーカー酵素であるALP活性、細胞外マトリックスの石灰化、分化に関与する骨芽細胞特異的遺伝子(Runx2,Osterix,Col1a1)の測定、過酸化水素存在下でのアポトーシス抑制作用をCaspase活性を測定することで検討した。 結果は、MTTアッセイによりMC3T3-E1細胞の増殖に対してノミリンは影響を与えなかった。またMC3T3-E1細胞の分化の指標であるALP活性や細胞外マトリックスの石灰化および骨芽細胞分化関連遺伝子のmRNA発現量に対してもノミリンは影響を与えなかった。このことから、破骨細胞に対する分化抑制作用を持つノミリンは、骨芽細胞に対しては増殖と分化ともに影響を与えないことが明らかとなった。
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