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2018 年度 実績報告書

柑橘リモノイドによる骨粗鬆症予防機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K16286
研究機関城西大学

研究代表者

君羅 好史  城西大学, 薬学部, 助教 (00635443)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードノミリン / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 柑橘リモノイド / 柚子ペースト
研究実績の概要

近年、様々な生理機能を示すことが報告されている柑橘リモノイドであるが、柑橘類の種子中に多く含まれるため、食品からの摂取効果はあまり期待できない。またリモノイドを多く含む柚子は生産量の約半分の重量が廃棄されていることから、申請者は柚子をまるごとすり潰し、柑橘リモノイドを多く含む柚子ペーストを開発し、機能性食品としての廃棄物活用を検討している。本研究では、柑橘リモノイドの新規機能性を見出すことで、国民の健康と廃棄物活用による地域産業への同時貢献につなげることを目的とし、骨粗鬆症の予防に貢献しうる、骨代謝に与える柑橘リモノイドの効果について検討した。
初年度計画としては、ノミリンの破骨細胞分化抑制作用メカニズムについて、リモノイドの抗酸化作用を中心に解析した。骨髄細胞からの破骨細胞分化時において、ノミリンは濃度依存的に破骨細胞の分化を抑制し、NFATc1のmRNA発現量を低下させた。また破骨細胞分化時にRANKL刺激により活性化されるMAPK(ERK、JNK、P38MAPK)のリン酸化も抑制した。ノミリンの添加は、破骨細胞内ROS産生量を有意に低下させた。これらの結果はマウスマクロファージ株化細胞であるRAW264.7細胞を用いて行なった実験においても同様の結果であった。
さらに骨芽細胞株MC3T3-E1細胞を用いて、骨形成に与えるノミリンの影響を検討した。骨芽細胞株MC3T3-E1細胞培養時にノミリン(0.1μM~10μM)を添加し、骨芽細胞の分化指標であるALP活性および骨芽細胞分化関連遺伝子(Runx2、Osx、Col1a1)への影響を検討したが、ノミリンの添加は骨芽細胞に対し影響を示さなかった。
このことから、柚子に多く含まれるリモノイドであるノミリンは、破骨細胞の分化抑制作用から骨代謝への影響をもたらすことが本研究から明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Elucidation of osteoporosis prevention mechanism by citrus limonoid2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshifumi Kimira
    • 雑誌名

      Impact

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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