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2018 年度 実績報告書

サルコペニア予防における食事因子と生活機能に関する研究―大規模疫学研究による検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K16287
研究機関京都学園大学

研究代表者

南里 妃名子  京都学園大学, 健康医療学部, 客員研究員 (20612435)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードサルコペニア / フレイル / 食事因子 / たんぱく質 / 高齢者
研究実績の概要

十分なたんぱく質の摂取は、身体的フレイルのリスクに対し予防的な効果をもたらす可能性についていくつか報告されている。一方、包括的(身体的・社会的・心理的)フレイルとの関連については明らかになっていない。そこで、高齢者におけるたんぱく質摂取量と基本チェックリスト(KCL)を用いて評価した包括的フレイルおよびサブドメイン(7項目)との関連について検討した。
解析には、京都府亀岡市で実施されているKyoto-Kameoka Studyのベースライン調査参加者のうち、基本チェックリスト欠損者およびエネルギー摂取量過小・過大申告者を除外した者を解析対象者として使用した。たんぱく質摂取量の把握には、食物摂取頻度調査法(FFQ)を用いて46食品の習慣的な摂取頻度(ほとんど食べない~毎日3回以上の8カテゴリー)について調査し、たんぱく質摂取量を推定した。フレイルとサブドメインの評価には、日常生活圏域ニーズ調査票に包含される基本チェックリスト25項目を用い、4~6項目該当したときプレフレイル、7項目以上該当したときフレイルと評価した。
男女ともに、たんぱく質摂取量が多いほど包括的フレイルと判定されるオッズ比が有意に低下した。サブドメインとの関連では、たんぱく質摂取量が多いほど、男性では社会性・閉じこもり及び抑うつのオッズ比が有意に低下し、女性では運動障害、口腔機能、認知機能問題のオッズ比が有意に低下した。たんぱく質摂取量は、包括的フレイルにおいてもリスクを低下させる可能性が示唆された。また、たんぱく質摂取量といくつかのサブドメインとの関連には性差が認められ、男性は社会的フレイル、女性は身体的フレイルの影響を受ける可能性が示唆された。[J Am Med Dir Assoc. 2018;19(9):801-805.]

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sex Difference in the Association Between Protein Intake and Frailty: Assessed Using the Kihon Checklist Indexes Among Older Adults2018

    • 著者名/発表者名
      Nanri Hinako, Yamada Yosuke, Yoshida Tsukasa, Okabe Yuki, Nozawa Yoshizu, Itoi Aya, Yoshimura Eiichi, Watanabe Yuya, Yamaguchi Miwa, Yokoyama Keiichi, Ishikawa-Takata Kazuko, Kobayashi Hisamine, Kimura Misaka.
    • 雑誌名

      Journal of the American Medical Directors Association

      巻: 19 ページ: 801~805

    • DOI

      10.1016/j.jamda.2018.04.005

    • 査読あり
  • [学会発表] 高齢者のたんぱく質摂取量と包括的フレイルとの関連 :Kyoto-Kameoka Study2018

    • 著者名/発表者名
      南里妃名子、山田陽介、吉田司、岡辺有紀、野沢与志津、糸井亜弥、吉村英一、渡邊裕也、山縣恵美、山口美輪、横山慶一、髙田和子、小林久峰、木村みさか
    • 学会等名
      第五回日本サルコペニアフレイル学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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