近年,米の消費量の低下が顕著となり,米の用途拡大が求められている。本研究では,新規米発酵食材の開発を目指し,アジアのさまざまな糖化微生物を用いて調製した米発酵物の成分分析および機能性調査を行った。成分分析においては,糖化微生物種の近縁性によって糖化能やアミノ酸生成能に相関が見られるかに着目したが,一定の傾向はあるものの例外も存在していることから,一概に法則性があるという結論には至らなかった。機能性評価の一つとして測定したDPPHラジカル活性では,試験した13種の微生物の酢酸エチル抽出物のなかでAspergillus awamoriに最も強い活性が見出された。
|