栄養表示を日本人の食生活向上のために効果的に活用するための調査研究

2017 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 16K16299
• 研究機関: 神戸学院大学
• 研究代表者: 百武 愛子 神戸学院大学, 栄養学部, 助教 (70626332)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2019-03-31
• キーワード: 栄養成分表示 / 食品表示法 / 栄養疫学 / 公衆栄養

研究実績の概要

本研究の目的は、栄養表示を健康的な食品選択のためのツールとして、より効果的に活用するための基礎資料を得ることである。栄養表示は誰もがアクセスできる食品の情報源であり、栄養表示の利用は健康的な食品選択の一助となると考えられている。本邦でも、現在任意である加工食品への栄養表示は2020年までに義務化される。しかし、本邦における栄養表示に関する研究は非常に乏しく、栄養表示の利用者及び非利用者の属性や、利用が健康的な食品選択に役立っているのか、妥当かつ科学的な手法により検討されていない。本調査は、より多くの人がより効果的に栄養表示を活用し、食生活の向上と健康増進を達成できるよう、戦略を見出す基盤となりうる。
研究デザインは横断研究で、オンライン調査と郵送法による質問紙調査を併用する。対象者は層化無作為抽出した、20代から60代の日本人成人男女400名とし、a.栄養表示の利用、b.栄養素・食品群摂取状況、c.基本属性、d.生活習慣について把握する。a.栄養表示の利用は調査票とオンラインアイトラッキングシステムを使用し、自己申告と客観的な測定値の両方を得る。その他の項目は、自記式調査票により得る。
平成29年度は調査の準備を行った。具体的には技術協力をいただく株式会社トッパン・フォームズとの研究実施に向けての打合せ、調査票の作成、倫理委員会への申請等である。現在、食事調査もWebで実施するため、その準備を進めているところである。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

食事調査をオンラインで実施するためのシステムの構築に想定以上に時間を要していることが要因のひとつである。調査票の内容を十分精査する必要から、文献検索を行い関連分野の先行研究の精読および関連資料の収集にも予定より時間を要し、調査票の作成・準備が遅れている。倫理委員会の承認を得るのに思いのほか時間を要した。

今後の研究の推進方策

遅れている調査の実施を行う。また、得られたデータの入力、解析、成果発表を進める。

次年度使用額が生じた理由

使用計画は、調査協力者への謝礼、学生アルバイトへの給与の支払い、統計解析ソフトの購入、アイトラッキングシステムの利用料等である。