本研究は、一般的によく使われる商業サービスであるSNS(twitterなど)、電子メール、Evernote、LINE等とLearning Management System(以下、LMS)を併用した学習環境の設計・構築を目指したものである。これまでの研究で、商業サービス上の投稿や送信内容をLMSであるMoodleのコース上に自動的に集約・共有し情報の検索が行えるシステム「SharedPanel」、「SharedPanel」を拡張する形で「ラーニングアナリティクスへの対応」および「システム内部のモジュール化」を進めたシステム「M-Pla」を構築することで、商業サービス上の学習活動をLMSへ集約、LRSへ学習活動履歴として送信してラーニングアナリティクスを行うことができる学習環境を構築した。さらに、新型コロナウィルスの影響で利用が拡大したオンライン会議サービスであるZoomについても、Zoomミーティング上の学習活動をMoodleへ集約、LRSへ学習活動履歴として送信できるシステム「Zoom Log」を構築した。 2021年度は最終年度として、「Zoom Log」に関する研究成果を論文としてまとめ、教育システム学会へ投稿、論文として採択された。また、インストラクショナルデザイン(ID)に基づいて、これまでに開発した「SharedPanel」、「M-Pla」、「Zoom Log」を活用した授業設計案をIDの専門家の助言を得ながら作成し、公開に向けて事例としてまとめた。
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