身体運動は複数の関節が動くため,その全軌道を一度で視認することは非常に難しく,運動のスキルレベル評価は熟練者に頼らざるを得ない.本研究は,身体運動時の複数の関節軌道を曲面化し,力学的要素を埋め込むことで,運動における身体姿勢および力・リズム・タイミングを一度で視認できる挙動曲面の設計論を確立することを目的とする.挙動曲面に埋め込む方策,および複数の挙動曲面と被験者のスキルレベルとの相関性を見出すスキルレベルの新たな評価法を検証した.速度曲面・加速度曲面・推進作用力曲面を提案した.その後,熟練者と初心者の挙動曲面を比較して,挙動曲面を総合的に表現し,スキルレベルと挙動曲面の相関性を明らかにした.
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