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2019 年度 研究成果報告書

18・19世紀の被膜児伝説からみた産科医療の向上と生命観-日本とイギリス

研究課題

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研究課題/領域番号 16K16334
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 科学社会学・科学技術史
研究機関大阪大学

研究代表者

内野 花  大阪大学, COデザインセンター, 招へい教員 (20586820)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード被膜児伝説 / 産科習俗 / 産科医療 / 生命観 / 民間信仰の衰退と技術発展の相関性 / 比較文化
研究成果の概要

被膜児伝説信仰の衰退の社会文化的背景の一要因として、日本では産科技術の向上およびその一般化が、英国では産科医療の向上以上にライフジャケットの性能や船舶技術の向上による海上交通の安全化および鉄道交通網の発達が、それぞれ存在することが判明した。従来の研究では、現存資料の少なさゆえに、日英ともに被膜児伝説の衰退要因研究はなされてこなかったが、本研究で日英それぞれの伝説衰退の一要因を明らかにすることができた。また、今後の課題ではあるが、日本の羊膜と武具との関連性、イギリスの海上交通の安全化と鉄道交通網の発達による運搬・移動の簡易化と信仰衰退の相関性について、ひきつづき見ていく。

自由記述の分野

医薬文化史および香り文化史

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の被膜児伝説研究は、通常出産に比べて出生児死亡も多い被膜児を主題として扱うため、研究そのものが少なく、異常出産児を研究対象として取り扱うこと自体、分野を問わずタブー視するきらいがある。しかし、本研究は、被膜児の文化背景、とくに信仰の衰退要因を社会文化面から扱い、医薬のみならず、思想や服飾品、交通網など多角的視点で分析したため、分野の枠組みにとらわれない研究方法を示すことができた。
また、定期的に国際学会において研究発表をおこなったため、日本的な緻密な研究手法を提示するとともに、将来の研究基盤となりうる人的ネットワークの形成もおこなった。

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公開日: 2021-02-19  

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