成人疾患として、また小児疾患においても非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の罹患率が上昇しており、非侵襲的に非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への病態進行を評価するため、新規診断法の開発が重要な研究目的となっている。NASHの標準的な診断技術である肝生検には、侵襲的手技に伴う合併症のリスクが生じるなど、いくつかの欠点がある。今回我々は、carbamoyl-PROXYLを分子イメージングプローブとした生体動的核偏極磁気共鳴画像により、生体内のミトコンドリアレドックス代謝が組織病理学的変化の前の初期段階で劇的に変化していることを示し、NASH早期の病態変化を検出できることを明らかにした。
|