本研究の目的は、レジストリに登録された医療機器使用症例の術後合併症発生のタイミングを検証し、機器の安全性評価に資するデータ収集に関してエビデンスを構築することであった。経カテーテル大動脈弁置換術を対象に、施術後1年間の重要有害事象発症のタイミングを評価した所、デバイスに関連した有害事象の発生は30日以内のものが92%、有害事象全体としても57%であり、施術後30日間が機器の安全性モニタリングにおいて、特に重要な期間であることが示された。他の機器を対象とした既報論文のレビューからも類似の考察が得られたが、機器と患者背景によるバラつきがあり、各レジストリ運用過程での検証が重要と考えられた。
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