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2016 年度 実施状況報告書

医療機器の臨床試験デザインを人工知能が規制科学に基づき最適提案するシステム構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K16417
研究機関九州大学

研究代表者

船越 公太  九州大学, 大学病院, 特任助教 (60536853)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード医療機器 / レギュラトリーサイエンス / 審査報告書
研究実績の概要

1) 医薬品医療機器総合機構発足後の医療機器の審査報告書のすべて(2017年3月末まで)は、すべてPDFファイルであり、非構造化データである。そのため、すべてを印刷し、分類ごとのファイルを作成した。
2) 審査員経験者および生物統計家と協議を行い、経験的に、審査報告書に記載があり、かつ審査の進捗に影響する可能性のある項目を抽出した。現在、審査報告書から目視にてエクセルファイルに転記を行っている。(現在入力は研究の主たるターゲットである試験デザインだけでなく、解析対象集団の定義、統計手法、症例数設計、製薬会社等を抽出している。)また、生物統計家の観点から、95%信頼区間や欠測の取り扱いの記載が生物統計の「質」のマーカーではとの指摘があった。
3)最終年度に実施する解析に用いる、生存時間解析に関して、生物統計家と協議を行った。最新の統計手法(多状態モデル、jointモデル等)の応用について検討を行った。生物統計家より、古典的に比例ハザードモデルを用いるべきとの意見をもらうことができた。
4) 統計学的機械学習に関しては、ダミーデータを用いて、多クラス分類の検討を行った。標本サイズが少ないため、近年流行している深層学習は不安定で、古典的な手法が頑健であることが確認された。(深層学習:DLはパラメータの設定で、正答割合が50-90%と大きく変動するが、k最近傍法はパラメータを振っても80%程度で安定していた。)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

公開されている審査報告書は、まったく構造化されていないため、解析を行うための準備に、人力での入力が必要となる。そのため、入力作業に多大な時間が必要となっている。

今後の研究の推進方策

1)今年度は、最も進捗のボトルネックとなっている入力作業を継続する。入力作業の人員雇用を検討したい。
2) 並行して医薬品医療機器総合機構の審査員経験者と協議を行う。

次年度使用額が生じた理由

当初、人工知能(統計学的機械学習)のために用いることを検討していた高性能のワークステーションが2016年度に更新されなかったため、高性能のPCで代用した。そのため、価格が想定の約半額となった。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額が増えたため、ボトルネックとなっている入力作業を円滑に進めるための人件費として使用を検討している。

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公開日: 2018-01-16  

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