経頭蓋交流電気刺激法(tACS)が運動学習能力に及ぼす影響について検討した。健常成人52名を対象として、10Hz、20Hz、70Hz刺激群及び偽刺激群に無作為に割り当てた。tACSの刺激部位は左一次運動野とし、1mAの強度で10分間の刺激を行なった。刺激前後には運動学習課題を行い、刺激に伴う運動習熟度の変化を調べた。また、脳磁図を同時に計測し、刺激に伴う脳律動の変化を評価した。その結果、70Hz群で有意な運動学習の促進が認められた。また、70Hz群では、刺激後に一次運動野の有意な脳律動変化が認められた。本研究により、70HzでのtACS介入によって、潜在運動学習が促進される可能性が示された。
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