本研究は、①ヒトを対象として手指巧緻運動課題を新規に作成し、手指巧緻運動障害を有する患者への評価利用を目指すこと、②新規に作成した手指巧緻運動課題およびその難易度による大脳皮質領域およびその活動時間特性の違いを明らかにすること、の2点を目的とした。 新規に作成した手指巧緻運動課題について、利き手・非利き手間の弁別への適応が可能であり、手指巧緻性評価にも応用できる可能性が示唆された。脳活動計測の結果、本研究で用いた手指巧緻運動課題を行う場合、物品を握るような単純な運動と比べ、運動開始前の時間帯で異なる脳活動の時間的推移を認め、単純な運動とは異なる運動準備が必要である可能性が示唆された。
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