研究課題/領域番号 |
16K16447
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 東京医療学院大学 (2018) 健康科学大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
生友 聖子 東京医療学院大学, 保健医療学部, 助教 (90515884)
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研究協力者 |
村松 憲
玉木 徹
志茂 聡
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 糖尿病性ニューロパチー / 1型糖尿病モデルラット / 横隔神経 |
研究成果の概要 |
本研究では、1型糖尿病の罹患による横隔神経運動ニューロンへの影響を明らかにするために、トレーサーを用いた横隔神経運動ニューロンの逆行標識と横隔神経軸索の形態学的観察、また電気生理学的解析を行った。糖尿病群では対照群と比べて、逆行標識される横隔神経運動ニューロンの数が減少し、横隔神経の中枢端(腕神経叢からの分岐部)における軸索数の減少や横断面積の萎縮を認めた。電気生理学的解析では、糖尿病群において神経伝導速度の低下や、対照群と比べて大きな振幅の活動電位が観察された。以上の結果は、糖尿病罹患により横隔神経軸索に糖尿病性ニューロパチーによる障害が生じている可能性を示唆している。
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自由記述の分野 |
糖尿病性ニューロパチー
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病罹患者にみられる運動耐容能の低下は、理学療法の実施を困難にするため、そのメカニズムを解明することは、適切な理学療法を患者に提供する為に重要である。これまで、糖尿病罹患者における運動耐容能の低下は筋の代謝異常によるものであると考えられ、呼吸機能についての研究はほとんど行われてこなかった。横隔神経が支配する横隔膜は呼吸機能にとって非常に重要な筋肉であることから、横隔神経の障害は呼吸機能そのものに何かしらの影響を与えている可能性が高い。以上のことから、本研究結果は、糖尿病罹患による運動耐容能低下のメカニズムの一つとして新たな知見を提供し、その解明に寄与するものである。
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