本研究の目的は選択的スプライシング因子MBNL1に着目し、ミトコンドリア機能不全、アポトーシスの増加といった骨格筋の加齢性変化のメカニズムを明らかにすることである。C2C12筋管細胞においてMBNL1をノックダウンするとPGC-1α発現量低下、ミトコンドリア膜の脱分極、Bcl-2に対するBax発現量およびapoptotic indexの増加が認められた。また、マウス加齢筋ではMBNL1およびPGC-1α発現量低下とBcl-2に対するBax発現量増加が認められた。以上より、MBNL1はミトコンドリア機能不全やアポトーシスの増加の抑制を介して、加齢性の骨格筋萎縮を抑制している可能性が示唆された。
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