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2018 年度 実績報告書

歩行感覚提示装置を用いた歩行リハビリテーションが脳卒中患者に与える効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K16459
研究機関筑波大学

研究代表者

田中 直樹  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (40754601)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード歩行感覚提示装置 / 歩行 / リハビリテーション / 脳卒中
研究実績の概要

ロボット技術を用いた歩行装置が積極的に開発され,歩行速度の改善や歩行距離,歩行自立度の改善が報告されている.歩行感覚提示装置に関しては慢性脳卒中患者の歩行速度の改善,下肢筋力の改善は報告されているが,その他の効果については報告されていない.
本研究は回復段階にある脳卒中患者に対する歩行感覚提示装置を用いた歩行リハビリテーションの運動機能および運動生理に対する効果を検証することを目的とした.
対象者を歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングを行う群(GMT群)と通常の歩行トレーニングを行う群(CGT群)に分け,1日20分間の歩行トレーニングを週5回4週間実施した.評価は歩行自立度,歩行速度,6分間歩行距離,下肢筋力,歩行時の麻痺側下肢筋電位とした.歩行速度,6分間歩行試験は1週間ごとに,下肢筋力,歩行時の麻痺側研究開始前と研究終了時に測定し,GMT群とCGT群で比較検討した.
歩行自立度は両群とも有意な改善は認められなかったが,歩行速度,6分間歩行距離において両群で有意な改善が認められたが,GMT群で有意に高い改善を認め,それらはトレーニング初期段階から高い改善が認められた.下肢筋力ではGMT群の麻痺側股関節屈曲,膝関節屈曲で有意な筋力の改善が認められた.歩行時の筋電位は,CGT群では荷重応答期の大腿直筋で有意な筋活動の上昇が認められ,GMT群では,初期接地の内側広筋,ハムストリング,腓腹筋,荷重応答期の内側広筋,腓腹筋,立脚中期の内側広筋,腓腹筋,立脚終期の内側広筋,遊脚中期の腓腹筋,遊脚後期のハムストリングス,腓腹筋で有意な筋活動の上昇が認められた.両群とも歩行時の筋電位パターンに変化は認められなかった.
本研究の結果,歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングは通常の歩行トレーニングよりも麻痺側下肢の立脚期の筋活動を促通し,早期に歩行能力の改善が得られる可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングが回復期脳卒中患者の下肢筋活動に与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      田中直樹
    • 学会等名
      第56回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 回復期脳卒中片麻痺患者に対する歩行感覚提示装置を用いた歩行訓練の有用性の検討2019

    • 著者名/発表者名
      海老原一彰
    • 学会等名
      第56回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 歩行感覚提示装置による歩行運動が維持期脳卒中患者の筋活動に与える影響2018

    • 著者名/発表者名
      田中直樹
    • 学会等名
      第55回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングの有用性の検討 トレッドミルとの比較2018

    • 著者名/発表者名
      海老原一彰
    • 学会等名
      第55回日本リハビリテーション医学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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