団塊の世代が高齢者となることで,4人に1人が高齢者という時代になった.社会保障費の増加のみならず,介護負担の増加も懸念される.これらの背景を受けて,高齢者や脳卒中患者向けのリハビリ介助ロボットを研究開発する.本研究においては,病院にて歩行リハビリのために用いられる歩行器を研究対象とする.従来型の歩行器は持ち手が固定されているため,脊柱の自然な回旋を妨げ,また体幹が前のめりになりがちで下肢に充分体重を載せることができず,二足歩行訓練に繋がらないという問題点がある.そこで,持ち手を移動可能な新規構造を有した歩行器を開発した.さらに,歩行器使用時の脊柱の変化をビデオカメラによる撮影で確かめた.
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