研究実績の概要 |
本研究の目的は,咳嗽音を用いた咳嗽能力評価システムの構築である.平成29年度は,咳嗽音を測定に使用するマイクロフォンの種類を増やし,マイクロフォンの種類が提案法の測定精度に与える影響について検証した. その結果,外耳道に取り付ける骨伝導マイクや携帯端末の内蔵マイクでも咳嗽音を測定可能で,従来法のである咳嗽時の最大呼気流量とも高い相関が認められた.この成果は,研究実績欄の国際学会論文および国際学会にて発表した(国際会議論文:Umayahara Y, Soh Z, Ozaki T, Murakami T, Otsuka A, Tsuji T. Ability to cough can be evaluated through cough sounds: An experimental investigation of effects of microphone type on accuracy. In: 2017 IEEE/SICE International Symposium on System Integration (SII); 2017 11-14 Dec. 2017; 2017. p. 936-941). さらに提案法を高齢者に導入したところ咳嗽能力を過大評価してしまう可能性が示唆された.このことから提案法に年齢の因子を加え,改良を加えた.その結果,年齢の変数を本システムに組み込むことで高齢者にも導入可能であることを明らかにした.この成果は,欧州の科学雑誌に投稿を予定している.
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