Deep Tissue Injuryでは,身体の皮膚表面にかかる力の情報に比べ,身体内部の応力や筋・脂肪などの組織の変形に関する情報が重要である.生体軟部組織の変形情報を得るためには,MRIやX線検査装置,超音波診断装置による撮影が行われている.しかし,これらの装置は高額であり,座位計測は困難であるという課題がある.そこで,本研究では,安価かつ簡易に生体内部組織の変形情報を得るために,持ち運び可能な体圧分布測定装置による座位時の圧力分布から生体軟部組織の変形情報を推定する方法を提案した.また,ゲル殿部モデルによる開発アルゴリズムの評価を行い,提案方法の実現可能性を示した.
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